翁峠は、奥羽山脈のほぼ中央に位置し、宮城県と山形県の県境にある分水嶺の山。 地形図には翁峠とあるが宮城側の呼び名で、山形側は翁山と呼ぶ。 峠といっても街道があったわけではない、れっきとした山である。
山形県に伝わる、春日大明神の使者が翁の姿で現れ白鹿を助けたと云う翁伝説が山名の由来のようだ。
登山道は、宮城県側に鍋越峠の手前から商人沼林道に入り吹越峠を経由して登るコースと、山形側の高橋から翁山小屋に入り翁山に登り尾根の縦走路を周回するコース、押切から吹越峠に登り翁峠に向うコースがある。
いずれも笹の風衝草原を歩く縦走路が素晴らしい。
山頂には二等三角点があり、一段低い枝を広げたイチイの大木の脇に翁山神社があった。 山頂からの眺めは山形側が遮るもののない展望がえられるが、東の眺めは近くの山に遮られる。