みやぎ里山文庫 
 03-005 
加美町の山
 ■地形図
魚取沼 (1/25000)
 ■所在地
加美町宮崎 尾花沢市
 ■実施日
2006年10月30日 晴れ
 ■登山道
登山道なし
 ■ マップ

ルートマップ
吹越山 (ふきこしやま)
 標 高 / 三角点

939.0m / 三等三角点 (東山)

 概 要


 南北に長い宮城、山形両県境の中央部にある。 山名から判るように強風の山でその影響により高木は育たず標高860m付近から上は一面がツツジが混じった笹原の山である。

 南の吹越峠登山口から翁山(峠)を目指す登山者は途中この吹越山の西直下を巻くルートを通る、しかし登山路がないためほとんどの人はこの山頂を踏むことはないようだ。

 登山ルートから山頂の間は比高30m足らず延長100mほど。 登山ルートだが、周辺を蔽う笹原は風道の影響で密度がかなり異なる、翁山(峠)方面に進み稜線に近づくと笹の背丈が低くなる、そのあたりから入るのがよい。
 笹原を漕いで20分ほど、北のピークを経由して三角点のある山頂に着く。 広々とした平らな山頂は一面の笹原、それも膝丈だから眺望を遮るものはない。 見事な眺めが得られる。

所要時間=比高 翁峠山頂へ370m(距離3km) 登り:60分 
稜線コース=翁峠→黒倉山40分→吹越山直下25分(吹越山頂へのやぶ漕ぎ20分)
下り=黒倉山北鞍部の分岐点→ハリマ小屋50分 
  

 特 記

 
 ※ 吹越山には出羽峠の名が併記されている、三角点名は「東山」で現地の森林管理署の説明板でも東山である。
 山形県側からの名であることは明白で東に見える「あずま山」、吹越とは宮城側の命名だろうか。 南西の山形県側に「風送山」というのがある。 だとすると「送った」風が「越えてゆく」ということで山形側で名付けたかーとも考えられる。 稜線や吹越山山頂部の笹原は強風の産物である。

 また隣の山、翁峠は峠の意ではない。 すぐ北の田代高原の県境の山にも「東峠あずまとうげ」があり、かつて船形山は舟峠と呼ばれた。 全国にも例があるそうだ。
    

吹越山の山頂はただ笹原が広がるばかり
吹越山頂から翁峠を見る
新しいハリマ小屋
新しいハリマ小屋
吹越山三角点
吹越山の三角点

【報告者:源兵衛】 06/11/05 

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