杭城山は、泉ヶ岳から南へと下りる山地のさらに支尾根の先端にあり、館跡として仙台市の指定文化史跡となっている。 三角点(点名杭城)は、さらに南の別尾根になる。 実に細い尾根と深い狭い谷が入り組んでたどり着くのが大変だ。 山頂は台状に整地され周りに曲輪、切り通しなど館の遺構が明確に残っている。 眺望はない。 ぶなの幹に山名が刻まれていた。
各地に残る館跡に立つたび、昔人が尽くした膨大な労力に感銘を受ける、駆り出されたであろう農民の労苦にも。 この杭城はとりわけ第一級の険しさだ。 それと埋もれていたこの地を文献を基に推理し発見した紫桃さん(地方史研究家・作家)の眼力には驚嘆する。
登山ルートは北と西の二つ。 北は寿連原から農道に入り、送電線青葉・松島幹線(並列)の巡視路を登る。 西口は西田中の清掃センターから入る林道を青葉幹線鉄塔119付近まで進むと(北ルートと合流)ここから山に踏み込む、入り口からしっかりした踏み跡が山頂まで続く。 赤布が要所に下がっている、迷いそうなときはそれを探すこと。 必ずある。 これは根白石探検隊というグループの仕事で、毎年隊員を公募して史跡探訪などを実施、ここのコースも手入れしているということだ。 山中やたらと枝コースが派生し悩みのタネとなる。 赤布はありがたい。 北コース巡視路の西田中川には立派な橋が架かっている。 楽して林道コースからをお勧めする。 地形図の緩やかな等高線はどこに?とあきれるほど現地の地形は複雑だ。 くどいようだが念のため。
所要時間=西田中川から100m登り40m下りる50分 ・西田中からの林道の峠から40m下りる 15分 |