みやぎ里山文庫 
 06-042 
仙台市青葉区の山
 ■地形図

仙台西南部 (1/25000)

 ■所在地
仙台市青葉区上愛子
 ■実施日
2010年6月3日
 ■登山道
山道あり
 ■ マップ
ルートマップ
御殿山 (ごてんやま)
 標 高 / 三角点
 180.0m / 山頂に水分神社
 概 要


 仙台から国道48を作並方面に進み、愛子で錦ヶ丘団地・秋保温泉に分岐するあたりから左手正面に山の南面が見える。 サイカチ丘陵から突き出した支峰でお椀を伏せたような山容。
 中世武家の館だったと云われているが、誰の館だったかは定かでない。

 南麓に諏訪神社があり、神社の石段を上がった本殿左手より裏山に入る山道がある。 ここから山頂まで幅2mほどの道が続いている。
 山中は外貌からは思いもしない険しさで、切り立つ山腹、ヤセ尾根を利用した道、張り出し尾根は「見張り所」、土塁、空濠、曲輪といったぐあいに中世武家の館(砦)にふさわしい遺構がいたるところに見られる。 平らな山上の隅には埋もれつつあるとはいえ水源の池もある。
 規模、残存度申し分のない遺構で「好きな人」にはたまらないであろう。
 山頂からの眺めはない。

所要時間=比高60m 登り:20分 下り: −分
  

 特 記

 
※ 諏訪口のほかに背後の同慶寺からの道もある。 また東の水田に通じる道もある。

 

 その他

 
※ 麓の諏訪神社は、かつて山上にあったということで現在は水分(みくまり)神社がある。 平成6年建替えられた高さ2mほどの石造りの立派なもの。 
 水分とは水の祭神で全国にあるが、ここ愛子地区にあるのはかつて農業用水に苦しんだ地域の苦労を伝えるものだ。 平坦な土地はあるが近くの広瀬川は切り立つ崖の下、山から流れ出る川の水量は少ない―ゆえに用水に苦労がたえなかった。 

042goten01.jpg
御殿山南面と諏訪神社
042goten02.jpg
諏訪神社左側から山中に入る道
042goten03.jpg
山頂部の空壕遺構
042goten04.jpg
山頂にある水分神社

【報告者:源兵衛】 10/07/16 

みやぎ里山文庫