太白山は、生出森、オドガモリ、独活ヶ森、、音羽森、スリバチ山、名取富士など、沢山の呼び名が付けられていて、それだけ人々に親しまれてきた山なのだろう。 仙台市の区名にも使われている仙台市のシンボル的な山。
太白山とは、太白星が落ちた山を意味し、金星の輝く方位にある山の事だそうだ。 中国や朝鮮半島に同名の山があり李白が読んだ詩が由来になったと云われ、伊達正宗の時代に儒学者が名付けた。
太白山は、古来交通の要所として砦や寺院があったと云われ、山頂一面に転がっている岩は建物の跡とされる。 また、巨人や仙人が住んでいたとか、独活の大木があったなどの伝説も沢山残されている。
江戸時代には、伊達正宗の居城・青葉城の南西にあり入山が制限されていたため、自然が手付かずのままで残されて来たと言える。
釣鐘形の山容は周囲の山から飛び出して見え、東京から東北自動車道を北上すると真っ先に眼にする特徴的な姿に『故郷に帰ってきた。』と感じる人も多いと思う。 特徴的な山の形は、溶岩が地表に出る前に固まった三滝安山岩から出来ており、周囲が自然に風化して円錐形の突き出た形になったものだそうだ。
オドガモリのオドは尖がった山に付けられた名前で、県内にもオドを用いた山が多くある。
中腹にある生出森八幡神社は、1189年に源頼朝が奥州征伐のさいに源氏の守り神である八幡神社を勧請したといわれ、山麓の茂庭に里宮がある。
また、山頂の貴船神社はそれより古く平安時代に京都から勧請し山頂に祀られたといわれ、太白山が仙台湾を行き来する船の目印の山であることから、漁民を守る神として祀られてきた。
所要時間=比高170m 登り:20分 (八幡神社駐車場から) 下り: 分