みやぎ里山文庫 
 11-008 
七ヶ宿町の山
 ■地形図
白石 (1/25000)
 ■所在地
刈田郡七ヶ宿町有矢
 ■実施日
平成21年12月15日
 ■登山道
踏み跡あり
 ■ マップ
ルートマップ
有矢山 (ありややま)
 標 高 / 三角点
622.88m / 三等三角点 (点名:有矢)
 概 要


 有矢山は七ヶ宿ダムの北方、国道113号線沿いにあり、七ヶ宿ダム建設の砕石を搬出した山だ。 山頂を岩壁に囲まれた要塞のような山で、白石の寒成山から北西方向に眺めると後方に不忘山、手前には七ヶ宿ダム湖があり迫力の岩壁が印象的な山だった。
 平安時代に八幡太郎義家が奥州に下った際に陣を置いた山として阿里屋館山とも呼ばれる。

 かつては原集落の里山として山菜採りや萱刈り、炭焼きなどに利用されていたが、集落がダム建設で水没してしまい入山する人もいなくなった。
 山に入る作業道として使われた山道は『有矢の嶺道』と呼ばれ踏み跡が残っている。 集落にあった稲荷神社が国道沿いの高台に移築され、嶺道の入り口も稲荷神社の東下となった。
 
 有矢山に登るには、国道113号線沿いにある釣具店駐車場から登る。 駐車場の奥から送電線巡視路を進み、15番鉄塔脇を登って「下の山神様」「上の山神様」と呼ばれる2つの山神碑を右手に見る。 下の山神碑の所から馬道と呼ばれた幅広の道が中腹まで続き、平坦地になった相撲とり場から細い踏み跡の山道になる。
 山頂手前の岩場で踏み跡が消えるが目の前に迫る山頂下の急斜面にそのまま進む。 山頂下の急斜面は、唯一の危険地帯で土が軟らかく落ち葉が堆積して滑りやすい。 滑落しないように右手に回り込むと踏み跡が現れた。 急斜面をジグザグに登って山頂尾根の稜線に出れば、程なく山頂台地に到着する。 

 有矢山の山頂は平坦で広く、かつての館跡を思わせる。 三角点は山頂北側の林内にあり周囲は茨がうるさかった。 周囲を木々に囲まれ見通しは悪いが、木々の間から不忘山が眺められる。 眺望を楽しむなら山頂下の急斜面を東方向に進んだ岩壁端から南方向に七ヶ宿ダムが望める。 くれぐれも滑落に注意する事!

有谷の嶺道は、藪も少なく雰囲気の良い雑木林で日溜まりハイクに最適だろう。 北ルートを使って周回(縦走)も出来る。 多くの人に歩いて欲しい里山だった。

所要時間=登り:  70分 下り: 45分
   

 特 記

 
 ※ 山頂下の急斜面攻略が有矢山の核心部。 岩場を過ぎた斜面にある木に着けられた赤いペンキが目印、右手にルートを示すペンキが木の幹に続いている。  
 
 ※ 帰りは小原温泉の岩風呂『かつらの湯』で汗を流そう。   

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有矢山の石碑
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国道沿いの釣具店
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登山口
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上の山神様
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山頂下の急斜面
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有矢山の山頂

【報告者:マルゴ】 09/12/30 

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 11-008b 
七ヶ宿町の山
 ■地形図
白石 (1/25000)
 ■所在地
刈田郡七ヶ宿町有矢
 ■実施日
平成21年12月13日
 ■登山道
山頂尾根に踏み跡
 ■ マップ
上記ルートマップに記載
有矢山 北ルート
 概 要


 有矢山北ルートは、 かつて七ヶ宿町の渡瀬集落から小梁川沿いに河原子に抜ける山道があり、途中から有矢山に向かう道で『渡瀬ありや道』と呼ばれていた。

 白石市小原から国道113号線を西に向かい、道の駅ビューランド「ありや」を過ぎて小梁川橋を渡った林道入り口を右折、林道終点付近(道がふた手に分かれている)まで車で行った所が登山口になる。
 道のないゴロゴロとした急登を30分程登り稜線へ、そして気持ちのよいなだらかな稜線歩き(踏み跡有り)を10分もかからず三角点のある山頂に到着する。

 不忘山が木々間から眺められ、山頂付近はなだらか。 落ち葉をザクザクと掻き分けながら散策出来る。 
 
 下山は稜線の踏み跡を辿り北側のダム造成時に砕石された窪地の上部まで下った。 突然フェンスが出てきて驚く! 砕石場の窪地に入り込まぬように設置されたと思われ、段々に刻まれた窪地が痛々しかった。
 窪地に沿って下って車に戻った。


所要時間=登り:  40分 下り:  分
   

 特 記

 
 ※ 南ルートの嶺道と合わせて縦走する場合、嶺道から登り北ルートを下山すると良い。   

駐車場所
林道終点
目の前に山頂が見える
林道終点からの山頂
ゴロゴロした石の斜面
ゴロゴロした岩場の登り
ゴロゴロした石の斜面
岩場の急登が続く
有矢山の山頂
稜線上の尾根道
不忘山が見える
不忘山が見える
0窪地のフェンス
フェンス
窪地
砕石跡の窪地
窪地
窪地脇を下る
不忘山
振り返ると不忘山

【報告者:odamaki】 09/12/30 

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