登米市石越町は、平野に位置するが面積の割には標高百m足らずの低山が数多く点在している。
そのなかで、金鶏山は三角点のある山としては最も高い山となっている。 というのは、89.4mあった真龍山が山頂を削られ81mになった上、三角点も外されてしまったためである。
金鶏山に登るには、まず昌学寺を探すのがよい。 昌学寺は石越駅の1.7kmほど東方にある高森公園(チャチャワールドいしこし)の県道をはさんだ北側に位置するお寺で、鐘楼門、しだれ桜などで知られる。
昌学寺をみつけたら付近に駐車し、歩き出す。 昌学寺の鐘楼門をしばし眺めた後、右手に墓地を見ながら坂道を上ってゆく。坂道は上まで舗装だが自動車一台が通れるほどの細い道。(この道は東北自然歩道(新奥の細道)の一部となっている。)
坂道の峠(鞍部)に着いたら、墓地と山林の境の草道を登ってゆく。 まっすぐ進んでゆくと山頂の裏手に回り込むようになり、右手に草地が現れる。 草地の坂を登ってゆき、藪を赤テープを頼りに進むと、ほどなく三角点に到着する。
山頂には三角点と2基の石碑のほか、“金鶏山館跡”と記された標柱が立っている。 金鶏山館跡は、その昔(前九年の役の頃)安倍貞任、宗任の拠点として館が造営されたところであったが、康平五年(1062年)に源頼義が奪い基地として使用、聖観世音を祀ったと伝えられている。
また石碑の一つには、この地にあった聖観世音がお堂の老朽化のため平成十年にやむなく昌学寺に遷座したことが記されている。
所要時間=登り:10分 下り:5分 (鞍部〜山頂間)
|