みやぎ里山文庫 
 19-007 
名取市・岩沼市の山
 ■地形図
岩沼 (1/25000)
 ■所在地
岩沼市大字南長谷
 ■実施日
2005年12月17日 快晴
 ■登山道
登山道あり
 ■ マップ
ルートマップ
千貫山 (せんがんやま)
 標 高 / 三角点
 191m / 三等三角点(深山)
 概 要


 名取、村田から張り出した丘陵がここで尽きる。 大河阿武隈が足元を流れほどなく太平洋に溶け込む。 古来舟人、漁師の目印となって大切にされ山名もそれに由来する。
 頂上の松の大木が目印として金千貫の価値があるーと。 現在もなお航行保安林として保護されている。 古くは深山みやまーと呼ばれたということだ、三角点の名にそれを留めている。 山稜の東端近く、標高はやや低いが大きい石祠がある。 ここがかつて「値千金」の「千貫松」があり、千貫神社の奥宮があり、すぐ下のクリーンセンター敷地に千貫神社があった。 現在は南麓に鎮座している。

 登山路は四方からある、標識はほとんどない、深い山ではないから、どんどん入り込めばいい。 グリーンピア岩沼へと通じるルートがよく使われているようだ。 山稜の西端のピークにベンチがあり記帳用のノートがありいろいろ書き込みがある。

所要時間=比高171m 登り:50分 下り:40分
  

 特 記

 
 ※ 高館・千貫山県緑地環境保全地域

 ※ 斉藤勝好さんは深山ハイキングクラブ代表で自然観察指導員です。 柴田町大字四日市場字丸山11の自宅前が南登山口になります。 ぜひ立ち寄ってお話しを聞いてはみては?
  

【伝説】山の神と川の神

 岩沼市の西がわに、深山(みやま=千貫山)という山があり、そこには千貫神社がありました。
この深山と対岸の亘理町の烏鳥屋山(からすとややま)との間で、阿武隈川が大きく蛇行して流れるようになったことについて、
次のような伝説が残されています。

ある日、山の神が「山をここまでつくってきたから、もう少し北へ伸ばしたい」と言いました。
すると、川の神は、「私はこの辺で、海の方へ流したい」と言いました。
山の神、川の神ともおたがいの意見を一歩も譲らなかったため、これ以上進むことができないでいました。

そこで、深山を10回早く回れた方の意見にしたがうーということになり、二人の神様は山の周りを回り始めました。
7周目にさしかかったとき、一瞬山の神が深山に咲いていたツツジに見とれ、その根につまずいて転んでしまいます。
このスキにリードした川の神が勝ったため、川の神の希望どおり大きく東へカーブして太平洋に注ぐようになったということだそうです。
                                         ※国交省HPより
 

阿武隈川
阿武隈川をはさんで亘理地塁山地を望む
山頂の石祠
山頂の祠・
千貫山
南面からみた千貫山の山稜

【報告者:源兵衛】 06/10/25