亘理地塁山地の支稜が亘理の市街地へ張り出したのが愛宕山。 国道6号の中心街(警察署や高校がある)信号から山に折れ、すぐのT字路信号の正面奥に石鳥居が見える。 T字路信号を右折、すぐ左折=つまり神社の北側に回りこむと駐車スペースがある。
5分ほど歩くと暗い木立のなかにいまにも倒壊しそうな愛宕神社の社屋がある(四方から針金で支えている)ここからが「登山」山頂に向かい直線路が延びる。
急斜面に息を切らして登ると平に整地された頂上に着く。 高さ2m強の巨大な石の祠がたっている。 3坪ほどの基壇も石で組まれている、立派なものだ。 これが愛宕神社奥宮。
北には三角点名「鹿島178・5m」の姿が見える。 門前から山頂まで人の気配が全く無い、住宅地に接しているというのに。
亘理伊達家始祖の成実は政宗を支えた猛将として、二万四千石の大名並みの待遇を受け、藩の南東の重要地を領有した。 愛宕さんはその鎮守として崇拝を集めたであろう。 山上まであの祠を運びあげた当時の人々の思いー。
明治維新で亘理伊達家は北海道に移住し伊達市の礎を築いた。 「空き家」になった亘理のその後の経過を愛宕神社の荒廃した姿が雄弁に語っている。
所要時間=比高130m 登り:30分 下り:20分