川崎町の中央部に野上(のじょう)という古くからの宿場集落がある。 国道286と457の分岐になっており南に走れば蔵王・青根温泉、西に進めば笹谷・山形へと向かう。
この野上の西側に魅力的な五つの里山が集まっている。 筆者が勝手に「野上五つ山」と名付けた。
五山は北沢林道沿線にあり歩き勝手が良い。 登山路があるのはシシナゴ山と立石山のみ。 残りは踏み跡だけだが深い山ではないので迷う心配はない。
シシナゴ山は林道脇に登山標柱があり立派な登山路がある。 平成9年に開設されるまでは地元の小学生が集団登山する山であった。 町が子供たちのために登山路を作ったということだ。
地区の古老の話によればシシナゴのシシとは仙台言葉のカノシシ(ニホンシカ)ナゴとはイナゴの意、つまりシカがイナゴのように群れていた山―ということだ。 また、山頂に池があるという伝承があるという。(釜房山にも同様の伝承がある)
山上は平で樹幹からいくらかの眺望がある。 5月中旬、登山路はツツジの花で埋まる、新緑とあいまってじつに美しい。
所要時間= 登り:15分