あけら山は蔵王町と白石市にまたがる山で、500mほど東にある青麻山と2コブのように連なって見える山。
平凡社『宮城県の地名』辞典によれば、山名を大森山と言い、山頂に『明けの明星』を崇めた阿計羅大明神を祀った事から『あけら山』・『明神嶺』と呼ばれるようになった。 山頂にはあけら神の石碑がある。
登山道は、青麻山頂から鞍部に降りて登り返す。 かつて遠刈田からの登山道もあったが、あまり歩かれなくなった。
青麻山の一部のようにみえるあけら山だけれど、せっかく名前が付いているのだから青麻山のついでではなく登ってみようと遠刈田の北原尾からアプローチしてみた。
「ここから作業道」の標識のある作業道を入り薄暗い杉林を抜けると気持ちのよい雑木に囲まれた道となる。地図に載っている作業道最奥(実際は756mピークのすぐ下まで伐採されており、ここまで続いている)の辺りに笹のない雑木林があったのでここから尾根に入ってみた。
上に行くに従って笹が出てきて次第に濃くそして胸上までの高さになったが、長い距離ではないと思いそのまま進んだ。
尾根に入ってから756mのピークまでは約1時間ほど。笹籔はあけら山の鞍部手前まで続いた。
急坂を登る間振り返ると南蔵王の展望が樹間越しに望まれる。 山頂は思いのほか東西に長く、東端の一段高くなった所に祠と山名プレートがある。
下りは756mピークを過ぎて気をつけないと北東に伸びる尾根に引き込まれそうになる。左側に赤布が3ヶ所ほどついているので、これを辿るとよい。 3ヶ所目の赤布から西側に斜面を巻く踏み跡を辿りわずかで伐採地の斜面そばに降りた。
ここから先は作業道に入ったが、イバラが多く途中もろく崩れた斜面に付けられていて、少し怖い感じがする。谷底に降りたほうがよかったか迷うところであったが、蔵王連峰の展望が得られたのはうれしかった。
所要時間=登り:100分 下り:85分