荒雄岳は鬼首(おにこうべ)カルデラの中央火口丘の山。 片山地獄・雄釜・雌釜・荒湯地獄などの噴気孔や吹上(ふきあげ)間けつ泉・吹上温泉など多くの温泉を山麓に配する鬼首中央山地の盟主である。
1000mに満たない低山だが、山頂付近はブナやミズナラの原生林になっており、手付かずの自然が残る貴重な山だ。 登山口から約60分で山頂に到着するが、お手軽なファミリーハイクの山ではない。 登山道にはブナの倒木があり道を進むに従い深山の雰囲気が増す奥深い山である。 熊の目撃情報も聞かれるので初心者単独での入山は控えたい。
山頂は木々に囲まれ展望は少ししか望めないが、北東に栗駒山が望める。 西に禿岳など鬼首外輪の山が見えるが木々が邪魔して全体を眺められない。 二等三角点の側に小さな山神の石碑がある。
登山道は、吹上高原から水神峠や片山地獄に通じる赤沢林道沿いに八ツ森コース・片山コースの二つと、北側の高剥向から山王森・ツクシ森を経て山頂に達するコースがある。 南山麓のブナ林を登る八ツ森コースを登り、山頂から東に片山コースを下山して赤沢林道に出れば周回できる。 赤沢林道は舗装された林道でアクセスも良い。 高剥向からのコースは、途中の沢沿いが迷いやすいそうなので、地形を知る案内人が必要か? 一般向きのコースではないだろう。
所要時間=登り:90分 下り: 分 |