みやぎ里山文庫 
 04-012 
大和町の山
 ■地形図
七ッ森 (1/25000)
 ■所在地
黒川郡大和町鎌房
 ■実施日
2005年8月30日 晴れ
 ■登山道
登山道あり
 ■ マップ

ルートマップ(PDF)
遂倉山 (とがくらやま)
 標 高 / 三角点
 307.8m / 三等三角点
 概 要


七ッ森のなかで北端に位置する。 コースが整備され簡単に登れるので里山入門にはぴったり。 コースがなかったたがら森へこの山からのコースが開かれた。

ここでは誰も触れていない山頂の破れお堂と倒れた石碑を紹介しておく。
これらは伊達家家臣・吉岡領主但木直行が1838年(明治維新30年の30年前)に建てたもので
石碑には、

   我比土安穏 天人常充満 
   天保九戊戌歳 四月吉祥日 
   開眼主 廣潤山 法運寺十七代 完道院日學 花押
   願主 但木氏七世 橘直行建 

         と刻まれている。

観音経寿量品偈一説からひいたもので「この大地・空・人―すべてがいつも平安に満ちるように」という意になるだろうか。 時代は攘夷へ、波乱を予期したかのような願文だ。

大和町から文化財指定のない堂も石碑もこのまま朽ち、土に埋もれていくのだろうか。

所要時間=比高230m 登り:50分 下り:30分 
  

 特 記


 ※ 山頂には、薬師像と山火事監視塔があり、一段低い場所に破れたお堂と石碑がある。
 

 追 補


 ※ 山頂の倒れていた石塔は06年夏、立て直されました。 碑に刻まれていた寺が現在仙台に移され(法運寺)そこの住職が檀家とはかり執り行ったそうです。 石塔の周辺には大和町が柵を設けたそうです。 里山文庫からの問い合わせがきっかけになりました。    (10/23 源兵衛)

破れたお堂
山頂下のお堂
たがら森へ通じる道
たがら森分岐点

【報告者:源兵衛】 06/08/05 

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